レポート#115 パタゴニアの採用 「リクルーティングキャンプ」 |
4月のこの時期といえば、入社式から新人研修という企業が多いのではないでしょうか。
5年前になりますが「入社式はWELCOMを伝える日」と題してブログにアップした三菱鉛筆さんの「鉛筆削り入社式」。
なれない手つきで鉛筆を小刀で削る新入社員たち。これからパートナーとなる鉛筆で、入社後の決意をカードに書き込む。
先日、何気にテレビを見てたところ、ニュースで取り上げられていました。今や筆記具を中心に多角的に事業を展開してますが、原点に戻る機会を最初にタイミングでつくる。削った鉛筆とカードは大切な宝物になるのでしょうね。
そして、春といえば、体を動かしたくなる季節です。久しぶりにパタゴニアのWebサイトに行き、さらに採用ページに。
まずは、パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナード氏の言葉、採用へのこだわりではじまります。
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パタゴニアは通常、新しい従業員を募集するため『ウォールストリート・ジャーナル』紙に広告を出したり、就職説明会に参加したり、人材スカウト会社を利用したりしない。それよりも、友人、同僚、取引先など、非公式の紹介網を通じて探すことを選ぶ。ただ仕事のできる人間ではなく、その仕事に「最適の」人物がほしいのだ。とはいえ、特別扱いや特典をほしがる「花形」社員は、求めていない。私たちにとっては共同作業が最高の形態なので、パタゴニアの文化は協調的な者を高く評価する一方で、脚光を浴びたがる者はあまり容認しない。
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先に述べたとおり、私たちは従業員として、パタゴニア製品のコアなユーザー、つまり暇さえあれば山や自然の中で過ごしたいと考える人たちを求めている。
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全員に共通する特徴は、サーフィンであれオペラであれ、クライミングであれ庭いじりであれ、スキーであれ地域活動であれ、外の世界への情熱を持っていることだ。
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パタゴニアが審査項目として特に重視するのが以下の2点。
[現在、アウトドアスポーツに熱心に取り組んでいる方]
例えば、クライミング、スキー、スノーボード、トレイルランニング、登山、フライフィッシング、カヤック、サーフィンなど
[環境問題に関心の高い方]
だから、履歴書や資料を応募者が用意するときにも環境に配慮していただけると有難いとメッセージを出しています。
そんなパタゴニアが、採用の際に合同選考会をリクルーティングキャンプというネーミングで打ち出しています。これはエリアの複数の直営店スタッフをリクルーティングをする際、合同行うというものですが、ネーミングを少し変えるだけで印象が変わります。
細かいところですが、その企業が何にこだわっているか。
どんな会社なのかというイメージがネーミングひとつで伝わってきます。
こういう人に応募してきてほしいから、
ネーミングにも一工夫して募集をかける、そんな視点も大切ですね。