--世界のユニークな採用試験を紹介する「面接の研究所」--

株式会社コヨーテのオフィシャルブログへようこそ。当研究所では、世界中の気になる企業の採用現場を調べて、そのユニークな採用試験を紹介しています。取り上げる企業は、誰もが知っている世界的な有名企業もあれば、名前も知らない小さな企業もあります。しかし、ここで取り上げるどんな企業も「仲間を募ることへの強いこだわり、熱い想い」は共通していました。そしてその想いは、求職者までもファンにしてしまうものばかりです。ユニークな採用試験の背景にひそむストーリーを楽しんでください。

コラム #086 ファーストリテイリングの難民支援


 先日2月23日、「UNIQLO(ユニクロ)」「g.u.(ジーユー)」を展開しているファーストリテイリングが国連難民高等弁務官事務所(以下 UNHCR※)とグローバルパートナーシップを締結しました。
※UNHCRとは、世界の難民の保護と支援を行う国連の機関です。

この締結をきっかけに全商品リサイクル活動を「UNIQLO」を出店する全ての国に随時拡大し、回収した衣料を寄贈する支援国を徐々に増やすそうです。
2011年はアフガニスタンやスーダン、ブルンジ、 コンゴ民主共和国、パキスタンに拡大し、全世界3,600万人以上の難民・避難民全員に衣料品を届けることを目指しています。

その中でも目を惹くのは、服の寄贈だけではなく、「働き場所の提供」も行うことです。
(下記 2月23日(水)配信 時事ドットコム より抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

活動の一環として6月から、同社が展開するカジュアル衣料品店「ユニクロ」に、働きながら研修するインターンとして難民を受け入れる。海外から日本に逃れ、国内に居住している難民が対象。日本には2600人を超える難民・避難民がいる。

研修では一カ月程度の職業体験の場を与え、希望があれば選考試験による社員登用の道も開く。また、同社の従業員を海外難民キャンプに派遣し、支援活動を体験する機会も設ける(2011/02/23-18:44)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ファーストリテイリングのHPでは、こうした難民支援の活動は企業理念である「高い倫理観を持った地球市民として行動」の実践であると説明しています。

当サイトでも、以前からファーストリテイリングやユニクロの採用は数多く取り上げていますが
レポート#30の中で触れた「きれい事では終わらせない」風土が、ここにも表れています。

特に、インターンで受け入れるということは、社員にとっては非常にインパクトのある活動です。
自分たちのあまりよく知らない国に衣服を届ける、といった間接的な支援ではなく、直接的な支援に関わることになるからです。

インターンはきっと大変なことも多いでしょうが、それも含めて「高い倫理観を持った地球市民として行動」を身をもって意識する貴重な経験になるでしょう。

また、今回のUNHCRとのグローバルパートナーシップ締結は、世界でも6番目、アジアでは初の企業とのことです。

そこで働く社員ならずとも、日本人として誇りに思う。そんな活動です。(K)

| comments(0) | trackbacks(0) | 17:09 | category: コラム |
コラム #065 いい仕事は、つづけられる。
 僕の現在所属している会社は、規模的にはコールセンター業界では中堅の会社
です。契約社員数が約1,500名程でいて、その大半がコールセンターのオペレ
ータをしています。

コールセンターの質を左右するのは「人」。
適材を採用するということがとても大切です。

そんな中、10 月と11月に社内で契約社員の採用面接を担当している方向けに、
採用面接官トレーニングを実施したいので、その講師にというお声掛けを頂きました
ので、担当することにしました。

採用試験は、その会社のこだわりがあらわれます。

応募者、面接官のお互いが見るものですが、多くの面接の場合は、その機会は
一回です。たった一度で見るのは難しい面もありますが、だからこそ質問に工夫
をしたり、本音を知るためのヒアリングをしたりするわけです。

でも、採用プロセスにおいては、面接試験も大切ですが、まず応募者がこの会社
を受けてみたいと思う、最初の接点がポイントになってきます。

そんな最初の接点に力を入れてスタッフ採用に取り組んでいる企業はどこか。
と探していて見つけたのが、みなさんご存知の『ユニクロ(ファーストリテイリング)』。



ユニクロの店舗スタッフの採用のページは発信するメッセージ、文章にとても
力を入れている感じが伝わってきます。→ コチラ

最初のページに、

いい仕事は、
つづけられる。

ていねいにあいさつする。
ていねいに服をあつかう。
お客さまのことを考える。
仲間を助け、助けられる。
あたらしい生活をしませんか。
いい仕事はつづく。

準社員・アルバイト募集
実力があれば、地域限定社員への道もあります。

さらにその画面にカーソルをあわせると、「つづけられる、わたしの理由」の表記
が出てきて、クリックすると、スタッフのことばが出てきます。

・職場が進化しているから つづけられる
・働いているみんなが大好きすぎるから つづけられる
・世代に関係なくのびのび働けるから つづけられる
・人間的な部分を大切にしているから つづけられる
・みんなパワフルでピースフルだから つづけられる
・どこよりも自分を高めることができるから つづけられる 

・・・と、つづけることができる理由が出てきます。
他にも評価がしっかりしている、お客さまとの接点の仕事であることなど、
いくつかのメッセージが出てきますが、

一貫して伝わってる来るのが、

『Welcome to the TEAM』

自分たちのチームで一緒に働こうという歓迎の姿勢を打ち出している点です。

いい仕事(仕事内容×仲間×職場環境)があれば、つづけることができる。
シンプルですが、ことばにすることで、ユニクロが働く上で大切にしているポリシー
が伝わってきました。

自社を知ってもらうために、どんなことばで伝えるか、そこが大切だなと
ユニクロの店舗スタッフの採用ページを見て感じました。(T)


| comments(0) | trackbacks(0) | 01:48 | category: コラム |
コラム #056 ファーストリテイリングの採用(バングラディッシュ)
ファーストリテイリングが、バングラディシュでソーシャルビジネス をスタートするため、
今年の9月に「ユニクロソーシャルビジネスバングラディッシュ」を設立するとのことです。
貧困層にも購入可能な価格設定で衣料をつくるだけでなく、雇用の創出につなげていく。
職業訓練にも取り組むそうで、初年度は、250名の雇用創出し、数年後には、1500名
以上雇用できる体制まで持っていくそうです。

2010/7/13 毎日新聞(夕刊)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カジュアル衣料のユニクロを運営するファーストリテイリングは、ノーベル平和賞を受賞
したバングラディッシュのムハマド・ユヌス氏率いる貧困向け少額融資機関「グラミン銀行」
と合弁会社を設立し、現地の雇用創出などを目的とする「ソーシャルビジネス事業に乗り
出す。

ファーストリテイリングはバングラディッシュなどで衣類を製造している。だが、現地の人々
にとっては、価格が高すぎ、手に届きにくい存在だ。このため合弁会社で、無理なく購入で
きる衣料を製造し、利益は雇用拡大につながるよう再投資、生活水準の向上や経済発展に
つなげることを目指す。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

海外で社会貢献につながる事業展開をしていく、その過程で多く人の雇用を創出する。
世界の人材採用のスタイルっていろいろありますね。 (T)
| comments(0) | trackbacks(0) | 01:20 | category: コラム |
<コラム> 『想起率を上げる』

「あの会社知っている、あの会社のことは最近耳にしますね、なんか勢いがあるね・・・」
など人々から思い出される会社って、皆さんの周りにありませんか。

先般発表された「第22回日経企業イメージ調査」では、ビジネスパーソン、一般個人の
部で、「自己改革に積極的な企業」と考える企業として「ファーストリテイリング」が1位に
なっていました。発熱保温下着「ヒートテック」などのヒットによる業績好調、さらに積極的
なM&Aの姿勢が評価されたそうです。「勢いのある会社といえば・・・」で真っ先に思い浮
かぶ会社ですね。

実は、今ビジネスのシーンでは、「想起率を上げる(思いだしてもらう機会を増やす)」こと
にどこの企業も必死に取り組んでいます。たとえば、僕らが課外活動で力を入れている
「マラソン」。ランニングブームのこの分野も競争が熾烈です。特に靴(シューズ)に関して
は、その一足を購入してもらうために、地道に想起率を上げる工夫がされています。

最近よくナイキランニングクラブ、アシックスストア主催のランニングセッションなど、メー
カー側が主催するトレーニングの機会が増えています。各社とも顧客と接点を持つことに
力を注いでいます。一緒に走りながらランニングのコツを教えたり、トレーニングを継続的
にする機会を作ったりしながら、そこで自社のシューズを見てもらう機会を作ったりするこ
とが大切なのです。

先日スポーツショップに買い物に行ったところ、ナイキランニングクラブのセッションが開催
中でした。最新シューズの試し履きもやっていました。使い心地やそのシューズを作ってい
る会社の「世界観」をこういう機会を通じて知ってもらうことが、今後選ばれる理由のひとつ
になるかもしれません。僕が最近愛用しているニューバランスもシューズの無料貸し出しを
するなど体感してもらうことに力を入れています。

単に事業内容を知ってもらうだけでなく、トライしている取り組みを通じて、自社の持つ「世
界観」や「空気感」を積み重ねて伝えていく努力が必要になってきます。採用活動で言うと、
「こんな面白い会社があるね」「こんなユニークな採用をしているけど知ってる」みたいな話
の広がりが少しずつでてきたらいいですね。

以前レポート7で紹介したアメリカのサウスウェスト航空なんかは、格安航空会社で、お客
さまが喜ぶ顧客サービスへのこだわり、そして次から次に出てくるユニークな採用試験、
そして応募媒体による話題作りなど、想起率を上げるための工夫の積み重ねをし続けてい
ます。

既存の業界でも工夫次第で、想起率を上げるために何か新しいことができないものかと
ついつい考えてしまいます。採用試験にこだわりを持つというのは、他社とは違うメッセー
ジの発信になると思います。未来の候補者にリーチするためにも、自社の想起率を上げる
ために、採用活動で何ができるのか、しばらく考えるテーマになりそうです。(T)

| comments(1) | trackbacks(0) | 00:32 | category: コラム |
<コラム> 『ファーストリテイリンググループ』の採用メッセージ

みなさんの会社で「求める人物像」について話し合ったりする機会はありますか。
こんなヒトがいいなという軸や基準は何かしら持っているのではないでしょうか。

今日は、ユニクロをはじめ、キャビン、GOVリテイリング、コントワー・デ・コトニエ
ジャパンなどのグループ会社を持ち、事業を展開しているファーストリテイリング
グループの採用メッセージにふれてみたいと思います。

ファーストリテイリンググループキャリア採用サイトを見てみると、そこには代表の
柳井正さんのメッセージが載っています。

求めているヒトに持っていて欲しい要素は、
・本質的思考力
・自己客観視する力
・貢献心
・やりきる力
・リーダーシップ
・志

その中でも、リーダーシップには深く触れています。

《リーダーシップに必要な7つの要素》
1.「自問自答とは」?
  ひょっとしたら自分は間違っているのでは、今の市場競争に負けているのでは、
  そういう強い危機感を持たない限り、成功した例はほとんどないと思う。毎日お客
  様の一番厳しい目で自分の店を見てもらいたいと店長には言っているが、それと
  いっしょで、本部の人は自分の部署やサービスがお客様の一番厳しい目で、本当
  にこれで通用するのか自問自答して欲しい。

2.「学習する」とは?
  小売業もアパレル業界も、浮き沈みが激しい世界。生き残ろうと持ったら、成功や
  失敗の原因を真剣に考えておく必要がある。商売は、毎日の繰り返しなので、それ
  を積み重ねて記憶しておいたら、「次はこうしよう」と決めておくことができる。失敗し
  た時に思考停止して何も対策を打たないと、倒れてしまう。

3.「挑戦する」とは?
  世界最高の商品・店舗運営を目指さない限り、そこには絶対到達しない。はっきりと
  目標を設定してそこを目指しながら仕事をするのと、そうでないのとでは結果に大きな
  違いが生まれる。『どうせ自分は二流だ』と思ったら三流以下になってしまう。しかし、
  全力を挙げていれば、必ず達成することができる。ファーストリテイリンググループは、
  世界最高を目指している。

4.「活力を生むコミュニケーション」とは?
  コミュニケーションは、心情的なものも含めて同じ言葉で、相手の思考回路に密着して
  話をしないといけない。人間だから個性も立場も経歴も違うので、思考回路も違う。特に
  いい大学を出てエリートコースという人は、相手の思考回路に入るというのが難しい。
  ただ単に上司という立場で部下に命令したりすれば、部下は敏感だから完全に見破る。
  対上司との関係においても言える。

5.「チームマネジメント」とは?
  全社最適を実現するには、スポーツと同じで、強い個人が全員で一致して協力すること
  が重要だ。野球なら選手一人ひとりが、ゲームに勝つために何が必要で、全体とどういう
  連携ををすべきか、常に考えながらプレーをしていく。まず強い個人であること、そしてそ
  の個人が一致協力すること。どちらがかけてもゲームには勝てない。

6.「計画マネジメント」とは?
   あらゆる事に対して優先順位をつけていかないと、大きな仕事は絶対に成就しない。
   優先順位の基準は、やらなかったら競争に圧倒的に負けるか、やるときの時間と費用
   が本当にあうかどうかの2つ。また、日常の現実・競合状態・会社の状況を誰よりも早く
   つかみ、計画を柔軟に修正していかないと致命的になる。本当に優秀なマーチャンダイ
   ザーはシーズンが終わった時点で、当初の計画とは全部違うが、挙げた成果は狙い
   どおりになっている。

7.「実行マネジメント」とは?
   会社が大きく成長していく上での原動力は、商品と商売に対する執念だと思う。特に
   売場で商品がどのように売れているのかということを、毎日毎日しつこく考え抜いて
   問題を発見して欲しい。『今のままでいいのか』という問題意識を常に持ち、問題が起
   こる前に一歩早く変化しなければならない。これがない限り、我が社は駄目になる。


入社してきたヒトにとって欲しい行動とマインドが綴られています。自社が大切にしていること
をイメージが伝わるように文字にする。これは大事だと思います。(T)

| comments(0) | trackbacks(0) | 19:41 | category: コラム |
★取り上げた企業
アップル
面白法人カヤック
スマイルズ
サウスウエスト航空
Google
日本マクドナルド
三鷹光器
ソニー生命保険
グリー
ビジネスバンク
ポジカル
ヌフカフェ
日東電工
SBIホールディングス
USAA
パーク・コーポレーション
ベアーズ
ファーストリテイリング
ユナイテッドアローズ
ヴァージン・グループ
サイバーエージェント
武田薬品工業
アンデルセングループ
SAMURAI
ラーンネットグローバルスクール
SAS
パタゴニア
クックパッド
アーネスト・シャクルトン
グロービス
明神館
リッツカールトン
コメリ
ウォルトディズニー
37シグナルズ
プラザクリエイト
ザッポス
たねや
くるみの木
ヤフー
マイクロソフト
IDEO
柴田陽子事務所
テクスティーグル
オープン・エー
臨海セミナー
はてな
ソフトバンク
アメリカンファミリー生命保険
ケムテック
シコー
秋山木工
スターブランド
ライフネット生命
ビィー・トランセグループ
吉本興業
都田建設
ECスタジオ
オイシックス
ロート製薬
日本電産
ヤマト運輸
ネスレ日本
アスロニア
DeNA
アイスタイル
あきゅらいず美養品
シグマクシス
アサツーディ・ケイ
アールシーコア
三菱鉛筆
コロンブス
成城こばやし動物病院
D&DEPARTMENT
バイテック・グローバル・ジャパン
コミー
インフォバーン
自遊人
インターコンチネンタルホテルズ
ダッドウェイ
アイ・エム・ジェイ
Categories
Profile
profilephoto

コヨーテ採用研究所

株式会社コヨーテ
「いい顔で働く人を増やす」をテーマに活動する人事コンサルティングチーム

≪コヨーテのHPはこちら≫
http://coyo-te.co.jp/
≪取材などのお問合せはこちら≫
info@coyo-te.co.jp
Comments
Search this site