--世界のユニークな採用試験を紹介する「面接の研究所」--

株式会社コヨーテのオフィシャルブログへようこそ。当研究所では、世界中の気になる企業の採用現場を調べて、そのユニークな採用試験を紹介しています。取り上げる企業は、誰もが知っている世界的な有名企業もあれば、名前も知らない小さな企業もあります。しかし、ここで取り上げるどんな企業も「仲間を募ることへの強いこだわり、熱い想い」は共通していました。そしてその想いは、求職者までもファンにしてしまうものばかりです。ユニークな採用試験の背景にひそむストーリーを楽しんでください。

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コラム #109 アップル小売戦略から学ぶ採用の在り方

 先日の5月19日、アップルが初の直営店を出店してから10周年をむかえました。現在アップルの直営店は世界中に320店舗以上を構え、10億人以上が来店したといいます。


ただ、始めはメーカーが小売を行う事に、批判的な意見も多かったようです。そんな中、ここまで大成功した裏側にはアップルのどんな選択があったのでしょうか?我々が学ぶべきヒントがないか探してみました。


ビジネス情報サイトcnetjapan にその秘密に迫る記事が紹介されていましたので、そちらを参考にしながらご紹介します。


もともとアップルが自社独自に小売りに踏み込もうとしたきっかけは、一般的な家電販売店における製品の扱われ方に対する疑問からでした。日本の大手家電量販店をイメージしてもらうとわかりやすいのですが、PCコーナーに様々なメーカーの製品を並べ、家電販売員が(一見?)公平な立場で、接客をしていることが主流で、アップルの製品も他と同じように、並べられて販売されいました。


しかし、1996年CEOに返り咲いたスティーブ・ジョブズは、自社の製品が他社と同じように並び、その製品の利点や大切な世界観を語れない販売員が接客をしていることに違和感を感じました。そして「shop in shop」と言われる、大型店にありながらアップルの製品だけ独自の小さなプレゼンスペースを確保するため交渉をしてきました。


ただ、「shop in shop」であっても、数歩先を行けば他社の製品を見に行ける環境でした。そのため、アップル製品の独自の世界観の演出をさらにこだわった結果、自らお店を構えようという選択に至ったのです。


この直営店戦略に関わったのが、Ron Johnson氏。かつてアメリカでのソニーの直営店立ち上げに功績をあげた人材です。彼はダイナミックな発想で、アップル製品だけの独自の世界観を演出する店舗を造り上げていきました。


「最初の店舗をオープンするに際して、約2万平方フィート(約1858平方メートル)の敷地を確保した。だが、当時の製品ラインは、会議室のテーブル1つで収まるほどしかなかった」「それにもかかわらず、小売業にとって世界最大の都市であるニューヨークに出店し、2万平方フィートの小売スペースを埋めようとしているんだ」と初のアップルストア出店の構想を振り返ります。


その後、数々の直営店を立ち上げる事になるのですが、都会的でユニークなその店舗は、見るものを圧倒しています。



その世界観の演出は、単なる製品を飾る場所ではなく、製品を使いこなすためのワークショップや、プレゼンテーション、ライブやトークショーなど、様々なイベントが行われています。そこは、アップルと顧客がより密接にコミュニケーションする場となっています。


私は、このアップルの小売戦略には、日本の採用活動においても学ぶべきものがあると感じました。特に、多くの製品が特徴なく陳列されている大型家電量販店は、数多くの企業がひとつのサイトに特徴なく掲載されている就職ナビとよく似ています。


また家電店では、顧客の多くはこのメーカーのこの製品!と心に決めて買いにくる人は少なく、たくさんある中で価格や機能のスペック比較をしながら、購入しているケースがほどんとです。


同様に就職ナビに訪問する求職者たちも同じような感じがします。定められた枠に入った情報を比較しながら、企業を選定します。そこでは、職種、勤務地やポジション、諸条件といった表情のない情報が比較対象になっています。


そんな中、これまで取り上げたこのブログにてユニークな採用試験を行う企業たちは、小売りにおけるアップルストアのような存在であると感じます。


他社と横並びになることを恐れ、知恵と工夫を重ねて「自分たちだけの独自のフィールドで、自分たちを表現しよう」としています。実はそれは、とても勇気と手間のかかるアクションです。きっと批判的にみる人もいるでしょう。


それでも、そんな会社に集まる人たちは、細かいスペックではなく、もっと大きな、そして深い、会社のビジョン、コアバリューみないな部分に惹かれてきて応募者が門をたたくのです。


まるでアップルストアに目を輝かせてやってくる熱狂的なファンのように。


私たちは、こんな素敵な会社をこれからも応援していきたいと思います。(K)


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Dr.K(左)
滋賀県に生まれる。主流を好まず、マニアックを追求することに喜びを感じる。採用って世界中でやってるのに知らないこと多すぎない?と探究心に火がつき、2009年からこの研究所を立ち上げる。誰も知らない採用情報を仕入れた時はひとりほくそ笑んでいる。

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大阪府に生まれる。食べることが大好きで高校生並みの胃袋を持つ。長年採用に関わってきたがKに誘われ研究所の立ち上げに参画。このネタどこで仕入れたの?とつっこみたくなるほど憎い企業の採用を紹介するのが得意。

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