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レポート#059 スティーブ・ジョブズ(アップル)の採用 『魔法の言葉』 |
先日、とても気になるニュースが公表されました。
アップルのCEOであるスティーブ・ジョブズが病気療養のため休暇をとるということを明らかにしたのです。
ここ数年、数々のヒット商品を生み出し、革命を起こし続けたジョ
ブズ。ただ同時に健康問題の噂は絶えることなく、今回の発表はファンにとっては、「やはり」という印象もあったようです。
さて、ジョブズの魅力は「人を惹きつけるプレゼンテーション」にあると言われています。そして、このブログのレポート#20でも取り上げたように、人材を採用する際にも、この才能は存分に生かされていました。
実は、ペプシコーラの事業担当社長ジョン・スカリーを口説き落とす際、前回紹介した以外にも
しびれるエピソードが沢山ありました。
ジョン・スカリーがアップルに移って間もないころ、ペプシグループのトップであるドナルド・ケンドー
ルがジョブズに会うことになったそうです。
ケンドールはジョブズに挑発します。
「君は私の最も優秀な部下を連れて行ってしまいました。払ったお金のもとがとれることを祈ります。」
ケンドールにとって、スカリーがどれだけ重要な人材でありアップルと言う小さな名もなき会社に奪
われたことがどれだけ悔しかったがうかがえるコメントです。
しかし、ジョブズは負けていませんでした。
「ご忠告ありがとうございます。
しかし、アップルには優秀な人材にふさわしいだけの価値があります。」
ジョブズの自信とプライドの高さ、そしてスカリー獲得に対する強い情熱を感じます。
一方で、ジョブズはスカリーに対しても、このような事を言っていたそうです。
「あなたはアップルにとって完璧な方だと思うし、アップルも最高の人材にふさわしい会社です。」
スカリーは、ジョブズに何度も会ううちに、きっとこの会社で今まで成し遂げられなかった革命的な
ことができるのではと思い始めるのです。
そして、スカリーを招いた夕食会で、ジョブズはこう語りました。
「この地上で過ごせる時間には限りがあります。本当に大事なことを本当に一生懸命できる機会
は二つか三つくらいしかないでしょう。
どのくらい生きられるか知っている人はいないし、僕も知りませんが、でも僕には若いうちに大事な
ことをたくさんしておかねば、という意識があります。」
ジョブズは当時28歳。どうしてこんな人生を悟ったようなコメントができるのでしょう。
また口説くときに必ず「人生」について語っているのが印象的です。
先日お邪魔したスマイルズさんのセミナーでも、「どう生きるのか」というメッセージを感じました。
→レポート#54
就職活動は、仕事探しではなく、生き方探しなのだと思います。
最後に。
ジョブズは、これからも「大事なこと」を成し遂げ続けるのでしょうか?
ジョブズのかける「素敵な魔法」をまだまだ期待したいものです。
