--世界のユニークな採用試験を紹介する「面接の研究所」--

株式会社コヨーテのオフィシャルブログへようこそ。当研究所では、世界中の気になる企業の採用現場を調べて、そのユニークな採用試験を紹介しています。取り上げる企業は、誰もが知っている世界的な有名企業もあれば、名前も知らない小さな企業もあります。しかし、ここで取り上げるどんな企業も「仲間を募ることへの強いこだわり、熱い想い」は共通していました。そしてその想いは、求職者までもファンにしてしまうものばかりです。ユニークな採用試験の背景にひそむストーリーを楽しんでください。

<< コラム #072 東京仕事参観の世界観 | main | コラム #074 PASS THE BATON 『Webディレクター募集』 >>
レポート#053 シコー株式会社の採用 『原則を打ち破る独創性』
神奈川県大和市に「世界のモーター王」と言われる人物がいるのをご存じでしょうか?

その人物は、白木学さん。

独創的に「思考」した商品を提供する会社「シコー株式会社」の経営者です。

世界最小の超小型振動モーターを開発し、インテルやモトローラなどの世界企業から、独創性あふれる高い技術を評価されている日本が誇る小さな優良企業です。

この白木社長、とてもユニークな方で、テレビや書籍で語られる経営哲学や人生観などは大変勉強になります。


白木社長の言葉をいくつか紹介しますと・・・


「私は世の中に、なかったモノを作っているだけです。それは誰もやらないんです。
なぜなら危険が、リスクがあるから。逆に、うちはやりましょう、と。
困難があるところに利益があるんです。本当に困ったら、そのときは、しめた!と思うんです。」

「注文を受ければ、誰でも技術があれば作れるんです。
注文が無い時に作る、他の人がやらない
ことをやるから、シコーの存在感があるんじゃないですか。
大企業は、見通しの立っているモノしか、手を出せない。需要が予想されるモノしか、作れない。

うちは違う、ファンモーターも、小さなファンモーターを作ってくれと、言われて作ったわけ
じゃないんです。私たちは、将来、小さなファンモーターが必要になるだろう、と思っていた。
そして私自身も、小さなファンモーターが欲しかった。だから、作った。

自分が欲しいモノを作るんです。自分が欲しいということは、必ず社会にも必要になる。
初めは売れなくても、いずれ時代の流れと合致するんですよ。
だから、僕は特別な技術者である以上に、感覚的には一般人でいなければいけないと思っています。」

など、小さな会社にとっての経営のヒントが沢山あります。

大企業に勝つ、という視点でも彼はこんな事を言っています。

「大手企業に勝つためには、”あまり売れないモノ”を作ることだよ。
そこそこしか売れないモノを作れば絶対に潰れない。
一方、”売れるモノ”を作ると潰れる可能性がいっぱいある。
売れると他の企業がマネをして、どんどん価格も下がってしまう。」

と、とても興味深い発言が多いのです。

そんなシコーは毎年数名の新卒学生を採用しています。
採用試験では、必ず白木社長が出て面接をするようです。

そこでの質問がとてもユニークなのです。

「パチンコ玉とボウリングのボールを同じ高さの上から落としたら、どちらが早く下に着くか?」

もちろん、物理の原則にいえば同じ時間で落ちるのですが、

「パチンコ玉の方が遅くなったと設定してみてください。その理由はなんだと思いますか?」

と聞いてみるのだそうです。

受検者からは「ハトがパチンコ玉を咥えていった」などを独創的な答えが返ってくるのを
期待しているのだそうです。

実は、この問い、シコーの大切にしている仕事に対する姿勢が反映されています。
それは、シコーのホーム―ページ、白木社長の挨拶から読み取ることができます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シコー株式会社は、モーターの小型化という課題に挑戦し、独創的な発想を基に
「可能性がない」という分野に挑戦してきました。小型化を進めていく過程で、それまでの
技術や原理が一切通用しなくなってしまいました。

そこから先は、前例が全くないから、独創的な発見がない限り、壁を突き破ることは
できません。

逆に、何か新しい原理や法則を発見すれば、世界で唯一の製品を生み出すことが
できるのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

前例や原則を打ち破るのは、独創的な発見。

これに興味とやる気をもち、挑める人材かどうかを判断しているのだそうです。

かつて、このブログでは、発明王エジソンの採用試験を取り上げました。

彼は「ひらめき」を重視した採用を行っていましたが、白木社長は、こんなことを言っています。

「”アイデア”というのは、”愛である”だと思うんです。
アイデアを出す人は、愛がある人だと思っています。
人を愛して、品物を愛して・・・。
そんな人間愛のあふれている人は、いいアイデアが出てくると思っています。

使う人の立場になって考えてみる。
その時に人間に対する愛情がなかったら、いいモノを作ろうとは思いませんよね。
その情熱がモノを作るんだと思います。

だからね、”アイデア”というのは、”愛である”なんですよ。」

日本の小さな会社のエジソンは、とても魅力的です。



| comments(0) | trackbacks(0) | 21:41 | category: レポート |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.workshop-boys.com/trackback/159
トラックバック
★取り上げた企業
アップル
面白法人カヤック
スマイルズ
サウスウエスト航空
Google
日本マクドナルド
三鷹光器
ソニー生命保険
グリー
ビジネスバンク
ポジカル
ヌフカフェ
日東電工
SBIホールディングス
USAA
パーク・コーポレーション
ベアーズ
ファーストリテイリング
ユナイテッドアローズ
ヴァージン・グループ
サイバーエージェント
武田薬品工業
アンデルセングループ
SAMURAI
ラーンネットグローバルスクール
SAS
パタゴニア
クックパッド
アーネスト・シャクルトン
グロービス
明神館
リッツカールトン
コメリ
ウォルトディズニー
37シグナルズ
プラザクリエイト
ザッポス
たねや
くるみの木
ヤフー
マイクロソフト
IDEO
柴田陽子事務所
テクスティーグル
オープン・エー
臨海セミナー
はてな
ソフトバンク
アメリカンファミリー生命保険
ケムテック
シコー
秋山木工
スターブランド
ライフネット生命
ビィー・トランセグループ
吉本興業
都田建設
ECスタジオ
オイシックス
ロート製薬
日本電産
ヤマト運輸
ネスレ日本
アスロニア
DeNA
アイスタイル
あきゅらいず美養品
シグマクシス
アサツーディ・ケイ
アールシーコア
三菱鉛筆
コロンブス
成城こばやし動物病院
D&DEPARTMENT
バイテック・グローバル・ジャパン
コミー
インフォバーン
自遊人
インターコンチネンタルホテルズ
ダッドウェイ
アイ・エム・ジェイ
Categories
Profile
profilephoto

コヨーテ採用研究所

株式会社コヨーテ
Dr.K(左)
滋賀県に生まれる。主流を好まず、マニアックを追求することに喜びを感じる。採用って世界中でやってるのに知らないこと多すぎない?と探究心に火がつき、2009年からこの研究所を立ち上げる。誰も知らない採用情報を仕入れた時はひとりほくそ笑んでいる。

株式会社コヨーテ
Dr.T(右)
大阪府に生まれる。食べることが大好きで高校生並みの胃袋を持つ。長年採用に関わってきたがKに誘われ研究所の立ち上げに参画。このネタどこで仕入れたの?とつっこみたくなるほど憎い企業の採用を紹介するのが得意。

≪コヨーテのHPはこちら≫
http://coyo-te.co.jp/
≪取材などのお問合せはこちら≫
info@coyo-te.co.jp
Comments
Search this site