コラム #055 人材輩出企業の採用情報 |
先日、毎日コミュニケーションズの方の話を聞く機会がありました。2011年度入社に
向けた新卒就職活動も中盤に向かいつつある状況ですが、実際は新聞紙上など言わ
ている内定率より、さらに厳しく感じているそうです。大学によっては、40%~50%台、
地方の大学では、20%くらいのところもあるとのことでした。
私の所属する企業は、新卒採用を2~3名枠で募集していますが、今年の状況は、
現在内定を出した学生が一名。昨年との違いは応募エントリー数で、昨年の2.8倍と、
例年になく応募者が急増しています。
そんな状況を考えると、早い段階から「視野を広げること」「しっかりと準備すること」
がポイントになってくるのかもしれません。
たとえば、人材輩出企業と知られている企業に目を向けてみました。
今日、目を向けたのが、GE。
インフラ、金融、メディアといった分野を柱に、世界100カ国以上で32万人の社員が
働いています。
ジャック・ウェルチ氏が1980年代〜90年代にかけて21年にわたりGEを牽引してきた
時代に企業が大きく成長しました。人を育てる視点にも力を入れて、「しかるべきポスト
にしかるべき人間を投入しなければ会社を根本的に変える原動力は生まれない」という
考え方を持っていたそうです。
GEの人材育成制度は、優秀な人材を若いうちに見出し、大きな責任と課題のある
ポストを与え成果をあげることを求めていきます。ただし単に業績をあげるだけでな
く、GEの企業文化への共感度も大切な指針で、リーダーでかつバランスがとれている
人にはチャンスがあるという感じでしょうか。
特に経営者人材を育成することが上手いとされているGEですが、日本GE出身者も
カルティエなどの高級ブランドを管理するリシュモジャパンの西村氏、タイコヘルスケア
ジャパンパンの代表の織畠氏など卒業生をたくさん輩出しています。そういえば、私の
古巣ベルシステム24に本日付で代表取締役会長に就任する斎藤氏も日本GEの出身
者ですね。
ただし、採用試験、プロセスはハードルが高そうです。
新卒でいうと、学生向けインターンシップもやっていますが、そこにも採用試験があり、
書類選考、面接を経て内定になります。条件も優れた日本語と英語能力、優秀な学業
成績(GPA平均3.0以上)です。
経験者採用になると、さらにハードルが上がります。
面接回数は3回〜4回ですが、ポジションや職種によっては、海外との電話またはビデオ
による面接が含まれる場合があるそうです。
経営者の人材輩出という視点で企業を見ていくのも、おもしろいアプローチかもしれませんね。(T)