レポート#3 三鷹光器の採用 『焼き魚で採用?』 |
2009.09.18 Friday
みなさん、三鷹光器という会社をご存知だろうか?
光学機器製品の分野では、世界的水準の技術を持っており、2009年には
「第3回ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞」を受賞している。
社員数は40数名。そのほとんどが技術者であり、精密で高いレベルのスキルを有している。
となると気になるのが、なぜ無名の企業にそのような優秀な人材が集まっているのか。
実は三鷹光器は、学歴にこだわってはいない。
ある基準を満たす人材であれば、大学を卒業していなくても採用される。
この基準の見極め方が非常にユニークなのである。
三鷹光器の採用には3つの試験がある。
1つ目が、「焼き魚定食を食べること」。
箸を使って丁寧に食べることができるか。手先の器用さを見ているらしい。
2つ目が、「模型飛行機を作って飛ばすこと」。
バランスよく精密に作製しないと、飛行機はまっすぐ飛ばない。
大雑把な性格の人には難しいらしい。
3つ目が、「電球をデッサンすること」。
5枚の紙と鉛筆が渡され、制限時間内にデッサンしてもらう。
提出するは1枚だけだが、消しゴムを使って1枚だけ仕上げているのは駄目。
5枚の紙を使って、さまざまな角度から試行錯誤しながら、描けるか。
多面的に物事を捉えられる人材が問われている。
実はこの話は、テレビ「カンブリア宮殿」の中で代表の中村氏が語ったことで
有名になった。
三鷹の小さな会社が、口コミで有名になったのは、その技術力ではなく
ユニークな採用手法のせいだったようだ。